広島市 東広島市 西条中央 すぎた皮ふ科アレルギー科(アトピー性皮膚炎/乾癬/にきび)

すぎた皮ふ科アレルギー科

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アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎という病名は、1933年に米国のザルツバーガーという医師によって提唱された病名です。「奇妙な」・「とらえどころが無い」という意味のギリシャ語です。

アトピー性皮膚炎は原因や症状が個人で大きく異なります。そのため、分からない点も多く、混乱を招くこともあります。

現在明らかにされている大きな特徴は、以下の症状があげられます。

アトピー性皮膚炎の特徴

  1. かゆみを伴い、掻くことによって悪化する
  2. 各年齢によって症状に特徴がある
  3. 湿疹が慢性に経過する
  4. アトピー性皮膚炎を引き起こす遺伝的体質がある
  5. 子どもに多く、成人になるにしたがって軽くなる傾向がある
  6. 生活環境の中に病気を悪化させる要因がある
  7. アレルギーに関係するIgE抗体が多様な物質に対して陽性になりやすい
  8. アトピー性皮膚炎はアレルギー疾患と考えられていますが、アレルギー反応だけが原因ではありません。もう一つの大きな要因は「かさかさ肌、乾燥肌」という皮膚の構造上の問題です。

アトピー性皮膚炎の方の肌は、健康な方の肌よりも元々乾燥しているという特徴があります。乾燥肌を詳しく観察すると、皮膚表面を保護する膜(角質層)が障害を受け、薄く、もろくなった状態にあります。

皮膚には外部の刺激や異物から体を守るという大きな役目(バリア機能)があります。乾燥肌ではバリア機能が不十分で、汗や衣類など簡単な刺激に負けやすくなります。さらに、アレルギーを起こす抗原という物質も入りやすくなり、皮膚炎はますます悪化しやすくなります。

この他、日常の生活環境や精神的なストレスなど、様々な要因が関与して皮膚炎を起こす、というのがアトピーの特徴です。

症状について

年齢による症状の違い

0~3歳くらいまで
顔・特に口の周り、頬を中心にジュクジュクした湿っぽい皮疹。
体には赤い皮疹が見られる子どもさまが多いです。

3~12歳くらいまで
3~12歳くらいまでは顔よりも体に、
特に肘・膝に乾燥を伴うブツブツが多くなります。

14歳以降
顔の赤みが強く、
体の乾燥も強くなる傾向があります。

症状の軽い・重いの判断基準

アトピー性皮膚炎の軽い・重いは、それぞれの皮疹の形、大きさ、皮疹が出現している面積で判断します。

赤みが強い、腫れている、汁が出てジュクジュクしている、硬くなっているなどの皮疹が見られれば、重症と考えられます。

皮疹が広範囲に見られるほど、さらに重症と考えられます。

アトピー性皮膚炎の症状悪化の原因

アトピー性皮膚炎の症状悪化の原因は、ダニやハウスダストなどによるアレルギー反応、乾燥肌、細菌感染など多様です。これらがいろいろと組み合わさって皮膚炎が生じるとされています。

これら以外に、心理的ストレスも大きな悪化要因です。学生では試験前に悪くなる・・・。社会人では仕事上や職場での人間関係の悩みで、皮膚症状が突然悪くなることがあります。

治療について

アトピー性皮膚炎の原因は、現段階では解明されていません。治療は対症療法が主体、つまり皮膚炎を良い状態に保つことが中心となります。

残念ながら、アトピー性皮膚炎は短期間に治療できる病気ではありません。しかし、症状が軽い状態を維持することは可能です。症状をコントロールしていくうちに自然とおさまった方もおられます。

患者さま一人ひとりに合った治療計画を立てることが大切です。楽な気持ちで接してみてください。

ステロイド外用薬はどんな薬?

ステロイド外用薬は、いろいろな炎症や免疫の働きを抑える強い作用があり、アトピー性皮膚炎にも有効です。

強さにより大きく5段階に分類され、皮膚炎の程度、皮膚炎の生じた部位、患者さまの年齢、さらには治療経過に応じて使い分けて行く必要があります。

副作用としては皮膚が赤くなる、毛細血管が拡張する、皮膚が萎縮するなどがあります。ただ、経験のある医師の下で症状に応じて用いられれば心配はありません。

ステロイド外用薬を必要以上に心配するために妥当な治療が行われず、急速に悪化してしまうこともあります。また、勝手な判断で外用を中断したり漫然と続けることも良くありません。医師の診察を受け、医師の指示で治療を続けることが大切です。

その他、どのような治療薬があるの?

ステロイド外用薬をはじめとする外用薬の他に、かゆみを抑える内服薬剤として抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬と言われる薬が使用されることがあります。

この他、睡眠導入薬、注射薬、漢方薬などにも補助薬として有効な薬剤があり、外用薬とスキンケアに加え、症状に応じて使われています。

スキンケア

アトピー性皮膚炎では、アレルギー反応だけではなく、「乾燥肌」という皮膚の構造上の問題も大きく関与しています。

肌の乾燥を抑えるために行われるスキンケアも大切な治療の一つです。そもそもスキンケアとは、皮膚を清潔にし、また、皮膚から失われている成分を補うなどして、皮膚炎の発症・再発を防ぐ方法です。

スキンケアで大切なこと

スキンケアで大切なことは、まず皮膚を清潔に保つことです。発汗の多い時期はこまめにシャワーを浴び、汚れを洗い流しましょう。その際、石鹸の使用は1日1回で、強くこすらない、シャンプーや石鹸が残らないよう充分にすすぐことが大切です(薬用石鹸より低刺激石鹸を使用しましょう)。

その後のケアとして保湿剤を使用し、皮膚の水分を保つように。入浴の際は少しぬるめ(37度~38度)のお湯にゆっくり入ることも重要です。

睡眠中、無意識のうちに皮膚を傷つけないよう爪はこまめに切り、先をヤスリで丸くしましょう。